ロベルト・ボッレのバレエな日々

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zoom RSS 「ロミオとジュリエット」 Romeo and Juliet at ABT - 7 July

<<   作成日時 : 2009/07/19 23:47   >>

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バレエ芸術のエレガンスを完璧に保ちながらここまで情熱的になれるロベルト・ボッレ様。素晴らしい「ロミジュリ」でした。七夕の夜にこんな公演を見られて幸せでした…





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photo: Gene Schiavone



Romeo and Juliet
Choreography by SIR KENNETH MACMILLAN
Music by SERGEI PROKOFIEV
Scenery by and costumes by NICHOLAS GEORGIADIS
Lighting by THOMAS SKELTON

Romeo: ROBERTO BOLLE
Juliet: IRINA DVOROVENKO
Mercutio: CRAIG SALSTEIN
Tybalt: GENNADI SAVELIEV
Benvolio: JARED MATTHEWS
Paris: ALEXANDRE HAMMOUDI
Lady Capulet: KRISTI BOONE
Lord Capulet: ROMAN ZHURBIN
Escalus, Prince of Verona: ALEXEI AGOUDINE
Rosaline: MELISSA THOMAS
Nurse: KARIN ELLIS-WENTZ
Friar Laurence: FREDERIC FRANKLIN
Three Harlots: MISTY COPELAND, SIMONE MESSMER, MELANIE HAMRICK

Conductor: ORMSBY WILKINS





そういうわけで7月7日です。今日のお席は2階正面1列目。後から良席が出たのを見て買い足したもの。いわゆるロイヤル・ボックスのような視界のひらけ方。2年前この席で「マノン」を見て、舞台が遠くてちょっと感情移入がしにくかったのですが、確かに、今日も、舞台に近い席の方がそういう意味では上だったと思うけれど、今日はちゃんと感動しました。


では、さっそく感想です。




ニコラ・ジョージアスの舞台はすごい年季が入っているはずだけれど今見てもちゃんと美しい。

指揮者はオームスビー・ウィルキンスさん。バルコニーで見つめあうシーンとか、結婚式のシーンとか大事なところでホルンがプオ〜ってなるんですが、それはマエストロはどうしようもないですよね。バレエ全体の指揮は良かったです。



第一幕
第一場
ロザラインを追いかけてロベルト登場。白っぽいベージュを基本にした上着。ううう。お美しい。タイツは白なんだけれど、なんだか気持ローズが入っていて、少し肉感的。まあ、ロベルトのような完璧な肉体の持ち主なら大丈夫だけど…(11日に1階のオーケストラ席から見たらそうでもなかった。2階から見ていたイタリア人の友人達もあの色!って言っていたから、照明の当たり具合の問題みたいです…)

ロベルトのロミオ、といっても毎回少しずつ変化はしているのだろうけれど、かなり明るく自信ありげにロザラインさんにアプローチ。それもそのはず、彼女の方も(人によってはもっと冷たい演技をする人もあると思うけれど)かな〜りまんざらでもなさそう。これなら「お、脈あり」って誰でも思いますよね。

ヴェローナの花の3人組。いや〜。青春の瑞々しい美しさをいつも感じます。昨年の2月にスカラ座で見た時よりも若かった。やっぱり年齢とともに芸の力でより若くも色っぽくもなるんですわね。よかったぁ(笑)。

マキューシオはクレイグ・サルスタインさん。え〜っと。脚がちょっと短くてスラッとしていないのと、技術的にもまあ地味というか限界はあるのですが、全力投球で踊り、演技は上手いので、ま、いいのかな。

三人の娼婦たち。いつ見てもすごい化粧だ〜。ロミオの相手はミスティー・コープランドさん。この人、黒人とのハーフくらいのココア色の美女なんだけれど、この白塗りおてもやんメークをするとすごく似合わないんです。このお化粧は中高の西洋人顔の人向きですね(汗)。ロミオはミスティーさんにも口にブチューってキッスしていて態度も相当ラブラブ。踊りも軽やかで華やかで良かった。

喧嘩がはじまり、血気さかんな若者たちは楽しそうにチャンチャンバラバラ。ロビーの剣さばきはあいかわらず鮮やかで、相手の剣を奪って返すふりをして相手の胸元に剣を突き付ける動作や、剣を投げあげて相手に返す仕草も完璧。そうだ、ティボルトはゲンナーディ・サヴェリフさん。この方、演技も踊りもあまり特徴がないのです。でもって、4〜5人も死者が出たところでヴェローナ大公登場。皆一応神妙な顔はするけれど、父親同士がお互い全然和平の気持ちを見せないのですから息子達だって無理ですよね、そりゃ。


第二場
ジュリエット。イリーナ・ドヴォロヴェンコさん。美人なのにすごく可愛い。ザハロワ系の顔(ちょっとおでこが出てるけど)に、もうちょっと背が低くて、手足が長いけれど人間のまっとうなサイズ内に収まっています。無邪気に乳母と遊ぶのはとても可愛かった。パリスはアレクサンドル・ハムーディさん。背が高くて黒髪のイケメン系。イリーナは好奇心に満ちたまなざしでパリスを見つめます。そして、乳母が胸を抑えると、びっくりしたピエロの仮面みたいな面白い表情を浮かべて幕。彼女はアイラインが眼の下をぐるっと一回りしているからちょっと表情が仮面ぽいのかな。





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photo: Gene Schiavone



第三場
キャピュレット家の玄関。二人の子供の門番(?)が可愛いです。つぎつぎ到着する貴族達に混ざってベンヴォーリオとマキューシオが登場。貴婦人の輿が登場するとロミオも上手から軽やかに走りこんできます。楽器を持って、マントを身体に巻き付け、ファニーな黒いマスクが素敵。衣裳は水色のビロード系。この色は黒髪のロベルト・ボッレ様にすごく似合うのだ〜。

またしてもロザリンデに粉をかけるロビー。ま、そうですよね。そのために呼ばれてもいない舞踏会に来ているんですものね。彼女は意味深に赤い一輪の薔薇をロミオの足もとに落とす。ロミオは薔薇を拾って、ティボルトにエスコートされて玄関を入ろうとしているロザリンドの肩に手をかけ、薔薇を返します。今回、「ロミジュリ」は全キャスト見たけれど、マルセロ・ゴメス君だけは肩に触れないで、手を少し離した位置でキープしていました。そのほうが上品で良かった。エスコートされている貴婦人の肩に手を置かないですよね、普通。

お次はミュージカルっぽい3人組の踊り。ここ、かっこいいです〜。正面の素晴らしい席から見ていただけあってばっちり堪能できました。2年前は指揮者さんともちょっと合わなくて、ここはそれほど良くなかったシーンだけれど、今年はばっちり〜。イエ〜イ!カッコいい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。軽やかで、小粋で、踊りが大きくて。ベンヴォーリオのマシューズは容姿も踊りも端正でこの役にはぴったりでした。

その後のチャンバラ(っていうか…)も元気が良くてピチピチ。上手に行って胸のときめきを押さえられない自分を表現するロミオ。いいですねえ、すこしずつ興奮が増してきたところですねっ。そして3人は肩を抱き合って舞踏会へ。


第四場
照明がカッと照らし、華やかな舞踏会。荘厳な音楽に乗って踊ります。3人組登場。ロミオは先に降りて来て素早くロザラインをみっけ。あんた、本当に恋愛となるとマメだよね〜(溜息)。ロザラインは例によってまんざらではない微笑みを浮かべ続けているのですが、ロミオが手にキッスをしようとすると、すっとひいちゃったりして。

ジュリエットが舞台に登場。

さて、告白しなきゃいけないんですけど、私、残念ながら実はあんまりドヴォロヴェンコさんに乗れなかったんです。登場の場面は可愛らしくてとても良いと思ったのですが、それに踊りとしては、その後も悪くはなかったんです。美人だし、音楽的だし、脚もいくらでも上がるし。でも、常に優雅なんです。ロミオとジュリエットのジュリエット役が他のヒロインと違うのは、やっぱり若さと初めての恋という点だと思うんですね。だから、『恋に対する恐れ』と『若さの元気さ(と未経験さ。これが早計な行動に結びつく)』、がどうしても見たいんです。その点、マルセロと踊ったヴィシニョーワは、初めて本当の恋を知った乙女の恐れがほどよく表現されていて大いに納得したわけなんです。ダーシーやフェリのような大女優を例に出すまでもなく、これは基本だと思うんですけれど。その点、イリーナは、美人でモテモテで、下手すると恋愛もいくつもこなしている女性に見えるような気がして。それは例えば、ロミオへの微笑み方、彼を見つめる時の目つき、アームスの使い方(いつも落ち着いてとてもエレガントな状態を保っている)などに顕著に出ていたと思うんです。まあ、あのお姫様系の”キレイ“な顔が演技の妨げになっている面はあるかもしれませんが、でも、登場の場面の可愛さと、最後にロミオが死んだ事を知った後の叫び以降はとても良かったので、やっぱり恋愛に対する向き合い方の問題ではないか、という印象を受けました。

イリーナさんとパリスの踊り。そういうわけで、踊りとしては問題なくキレイでした。彼女にひとめぼれするロミオ。ロザラインをさっさとマキューシオに押しつけて(そういう人だよね、ロミオって)、ジュリエットを凝視します。踊りの最後にパリスが手に口づけしようとするのを恥じらって遠ざかったところでロベルトと鉢合わせしたイリーナさん。ロベルトはそこでときめいている、というか、体温上がっているというか、全身で熱くなっているのが分かるのですが、イリーナさんは美しい微笑みをキープ…

二人が見つめあっているとジュリエットの女友達がマンドリンを差し出します。マンドリンを弾き始めるジュリエット。合間、合間にロミオを見つめます。女友達グループの踊り。途中からロベルトが乱入。ボッティチェッリの「春(プリマヴェーラ)」ではフローラの口から春の花がこぼれ落ちるけれど、ロビーがこの部分を踊るといつも足もとに次々花が咲くみたいな気がするんです。足首を柔らかく使って、優しいマンドリンの音楽に乗って回転やらアティチュードやらを踊る雰囲気が『春』なんですね、きっと。





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photo: MIRA



ジュリエットの周りを踊りながら回るロミオ。そしてロミオがジュリエットを後ろから支えてまっすぐ上にあげながら舞台上に円を描くリフト、きれいに決まっていました。二人の視線が固定してしまい、はっと気がつくと皆が取り巻いていて、二人は急いで別方向に退場。

マキューシオとベンヴォーリオのふざけた音楽。普通の出来…だったと思います。

ジュリエット登場。「あの方は一体…」美しい顔で物思いにふけっているとロミオ登場。PDD。ここもねぇ。ロミオがジュリエットの手を取って二人がハッとするところがありますでしょ?あそことかジュリエットの表現がなんだか物足りないんです…でも、踊りは上手いからまあ良いですよね。ロベルトのロミオのすごいところは、それまでの遊び人の美青年が、本当に素敵な少女を見つけて夢中になっているのを、細かい演技に加えて身体全体で表現しているところ。しかも、決めポーズやリフトや、例えば彼女がアラベスクしているのを抱えて後ろ向きに引きずる動きがあるけれど、そういうときの速度の増し方などが非常に音楽的で計算されつくしている事。ううう。だから美しいし、こっちも感情移入出来るのです。

仮面をポーンと投げた後の踊りも息がぴったり。そしてロベルトが彼女にキッスしそうになったあたりでティボルト登場。ティボルトさんったらすごい勢いでロミオを突き飛ばすからロミオは尻もちをついてしまってamicaはびっくり仰天ゲンナーディさん、この人は、生ける“世界文化遺産”なんだからもうちょっと気をつけて扱ってくださいね〜(汗)。

その後の二人の芝居は、ロミオが立ち去る前に彼女に挨拶し、じぃぃぃぃっと彼女を何秒間も凝視していると、ジュリエットはかすかに頷きます。ロミオは嬉しさで元気百倍、ちょっとひょうきん+でも優雅なおじぎを皆にして、階段をかけのぼって退場。ジュリエットは乳母に抱きついて「むっちゃ幸せ〜」って。

第五場
再び玄関。ロミオは二人組より先に出て来て嬉しさ一杯、風のように走って下手に退場。友人二人はロミオを探すでもなく美女にまとわりつきティボルトに追っ払われる。


第六場
バルコニー・シーン。なんという美しい音楽をプロコフィエフは書いたのでしょう。ジュリエットが溜息をついているとロミオ登場。舞台中央前面に来たロベルトは客席に背中を向けて、バルコニーの上のジュリエットと見つめあいます。この時のロベルトの背中が絶品でした。世界一マントが似合う男でもあるわけだけれど、ピタッと止まって動かないその頭から肩のあたりを見ていると、どんなまなざしでジュリエットを見つめているかが分かるんです。これロベルトの究極の美しさだと思う。

そして舞台を大きく使って走り、彼女に降りてくるように誘います。二人は手を握り合い、正面を向いて歩みます。ロベルトの表現は純粋で、頬は薔薇色だし、恋に夢中な青年で素晴らしいのですが、そういうわけでイリーナさんが大人っぽくて、なんとなく「ロミジュリ」というより「ラ・トラヴィアータLa Traviata」(ここはノイマイヤー「椿姫」じゃなくて、ヴェルディの方ね)の冒頭部分みたいなんですよ。ま、ロビーが素晴らしければ私はいいんだけど…(と、言いながら良くないんですよね。笑)

踊りは素晴らしかった!はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。良かった(泣)。アティチュードの空中回転3連発(何ていうの〜、だれか教えて〜。笑)も、片足をパッセにしてのトゥールアンレール連発(前に同じ。ごめんなさい!)も、凄かった。着地のサスペンションが良く利いているので踊りがますます大きく見える。これぞ眼福でした。彼女が後ろ向きに飛び込んでくるリフトはイリーナが勢いを持ったまま飛ぶので彼女を受け止めた後一、二歩後退していました。膝をついて彼女を腕を一杯伸ばしてリフトするところはイリーナさんが片手を肩についてでの遊泳でした。

イリーナさんは脚を後ろにあげる時にしなってすごく上まで上がってキレイです。ジュリエットを逆さまに持ち上げるリフトもきれいに決まっていた(イリーナの顔が客席の方を向いていたのは疑問だけれど…)。音楽的タイミングがいいから情緒が出るんですよね。そして、そしてのキス・シーン。イリーナは真面目な顔になりロミオを見ます。ロミオはゆっくり静かに近づいてキッス。う〜ん、これはね。ジュリエットの方が経験ありそうなのはいかがなものか…あんまり口あけないでくださいね、イリーナさん(汗)。




休憩。「ロミジュリ」は休憩が2回あります。やっぱり大きな作品なのですね〜。




第二幕
第一場
市場。ロミオはとっても幸せそうに登場。独りでイヒヒって笑っちゃったり、超不気味だよぉ〜、ロミオ(←すごくほめています)。娼婦その一が目隠しすると、一瞬びっくり→もしやジュリエットではと喜び振り向く→がっかり。ここの演技はちょっと抑え目だったのが自然でとっても良かった。娼婦その1(ミスティーさん)がまとわりつくのを嫌がった後、でも可哀想だ…って「ほら、来いよ」って頭で合図して、彼女が嬉しそうに寄ってくると額にキッス。ここマルセロは唇にキッスしていましたから、やっぱり人によって演技は相当違うんですね。ロビーの他に額にキッスしたのはホールバーグ君、しかもロビーみたいに「来いよ」ってやらないで、自分から彼女の方に走っていくのがいかにも親切な彼らしかった。後のロミオさん達は唇。コルネホ君は…き、記憶にない。ロビーのロミオはちょっと俺様っぽく男らしいけれど優しくって、一度に一人しか愛せない感じが一番好きでした。ウフフ。

もう一度娼婦その1に誘われ、今度は断らず踊りまくります。うぉ============。回転からアラベスクにつなげるのも、トゥールアンレールの連続4回で舞台をディアゴナルで横切るのもす・ば・ら・し・かった。カックイイ〜(涙)。でも、ABTの皆さんみたいに、最後に大きな見得を切らないので、「ワッ」って受けないのね。普通の拍手。

マンドリンの踊り。クレイグさん、最初にマンドリンを放り投げるところで、大きく投げすぎちゃって舞台下手のどこかにぶつかってゴイ〜ンってすごい音がしてた。客席はかなりツボって笑っていました。踊りは一生懸命で少し暑いんですよね、この方。お茶目だし、観客には大受け。それから、マンドリンのお兄さん達、揃わなすぎ。さすがの私もこれは嫌だぞ。

結婚式を見たロビーはすごく感動して興奮した面持ち。そして乳母さんが登場。仮面をつけて彼女をからかう3人組。細かい足さばきが鮮やか〜〜〜。ロミオがスカートを持ち上げるところ、ここって普通、舞台の群衆は「アハハ」「ギョエ、なんか匂いが〜」という演技、客席も普通に受けて笑っちゃうんですけれど、ロビーがこれをやると、舞台上でも客席からも「え〜、こんな美青年がそんなことやっちゃっていいのぉ?(ドキドキ)」っていう雰囲気をちょっと感じました。気のせいかな(笑)。でも、生まれた時から美青年のロビーはそんな雰囲気に全然負けず、乳母さんの口にブチューってキッス、でも手紙をなかなかゲットできないというコミカルな演技を続け、最後には入手。みんなが注目して覗きまくるので(舞台はイタリアですから。プライヴァシーという言葉はイタリアには無いわけ。笑)ベンヴォーリオとマキューシオが彼の周りを踊っている間に読む(これもすごい友情に厚い行為)、みるみる笑みが広がるロベルト。そして感動の面持ちも混じっている。乳母さんにまたキッス(こんどはほっぺ)してかけ去るロベルト。シーンの終わりは大好評の拍手でした。


第二場
ロレンス神父の教会。神父が登場するとみんな95歳のお誕生日が間近だと分かっているので大拍手に。確かに彼を見るだけでご利益がありそう。ロベルトが駆け込んできて神父さんに、「お願いします!」って。こんなに色っぽく乱れたロミオにお願いされてNOと言えるフランクリンさんではありません。すぐにOKしちゃう。そこにジュリエットが。結婚式の場面は、ロミオと比べてジュリエットが彼をあまり見ないのがちょっと気になりました。ロベルトはロミオになっているけれど、イリーナさんはジュリエットを演じているんですよね…


第三場
広場ではぐるぐる人々が回り、乞食が逆方向に歩いている。この場面、なんとなくいかにもマクミランっぽいですね。そしてみんなが楽しく踊り狂っているとティボルトが。喧嘩になったところでロミオ登場。ロミオは今、彼のいとこであるジュリエットと結婚したばっかりですから、血相を変えて止めに入ります。でも、そんなことを聞く二人じゃない。ベンヴォーリオもロミオが止めようとするのを止めます。

マルセロは微妙に違ったからこれはロベルトのやり方だと思うのですが、彼がマキューシオを止めようとしているところにティボルトが勢い余ってマキューシオを刺しちゃう。つまり、ロミオがマキューシオの死の直接の原因になるわけなんです。これは効果的なやり方だといつも思います。クレイグさん、ここの演技はとても良かった。前の日に見たコルネホの方が踊りを含めた総合点ではやはりずっと上だとは思いつつも、クレイグさんの大きくゆがんだ顔はピエロみたいで、そのこっけいさが哀れさを増していました。死体に取りすがるロミオ。泣き崩れた後は、剣を目にして鬼のようになり、後は無我夢中。顔がこんどは怒りでまた薔薇色に染まり、とにかくロミオは体温が高い役なのです。歯を食いしばったすごい顔で戦うロビー、素晴らしかったです。怒りのあまりとどめを刺しちゃう。あれ〜。ティボルトに突き刺した剣を抜くときの重いものを引き抜くっていう動作も素晴らしかったです。

キャピュレット夫人のクリスティ・ブーンさんは、ティボルトの死を嘆く演技が上手だったです。熱く取りすがるロビー、「冗談じゃないわ!」と激怒され、息も絶え絶えでベンヴォーリオに抱えられ、階段の上に走り去るロビー。後は、夫人の嘆きで幕。別の人の公演を見ると分かるのが、ロベルトの舞台への集中力と整合性です。「ロミジュリ」に関しては、ロベルトの演技は本当にずば抜けて良いです…




休憩




第三幕
寝室のPDD。ロミオは、もう彼女を置いて行かなければいけない、という苦しさ一色です。カーテンに手をかけ、曙を見つめるロビー。ジュリエットが目覚めます。この場面も、踊りとしては素晴らしいのですが、イリーナが…例えば、こんな苦悩と激情の踊りなのに、ついついアームスが優雅にしなってしまうんです。でも、踊りとして素晴らしいだけで本当に大した事なのですから、彼女を悪く言うのは止めなくてはいけませんね。はぁ〜。ロベルトのジュリエットへの愛はいずれにせよ本物なのですから。切ない表情が素晴らしかったし、踊りは傷が無く、肩の上にかつぐリフトもきれいに決まっていました。退場の仕方も、甘さが無くていさぎよいロベルトらしいロミオ。素敵。

ロミオが退場しちゃった後のイリーナさんの表現はちょっと一本調子という印象でした。ベッドに腰掛けてしばらく考えた後、神父さんの元へ。


第二場
教会。フランクリンさんが仮死になる薬を与えます。


第三場
部屋に戻ってきてパリスの拒否、薬を飲むあたり、全部表現は類型的。じゃあ、お前やってみろと言われても勿論出来ないけど…


第四場
墓場のシーン 。ロベルトはパリスの殺し方も熱いですわ〜。そして仮死体とのPDD。これはすごく良かった。だって、彼女が表現しなくていいから(辛口すぎてすみません…)。踊りとしては支えもいいし、リフトもばっちり。ロベルトの絶叫は可哀想過ぎます…

毒を飲むところ、ロビーはいつもジュリエットの手を握って飲みます。これも好き。そして苦しみ+死ぬまでも最高の演技でした。完璧。最後までジュリエットのことを想って死んでいました。

そして、イリーナ。まずロミオの死体に気がついた後、彼を発見して嬉しいという演技をします。これ、やらないダンサーさんもいましたから(パロマとか)、個人の選択なんでしょうか。私はあまり派手に喜ぶ演技は好きでないのですが…でも、死んでいる事に気がついた後のイリーナさんはとても良かったです!叫びの表情も、死の決心も、短剣をとって死ぬまでも。苦しさの余りベッドの上に乗ったイリーナはそれでもロミオを求め、かれのほうににじり寄ります。そして息絶える。

そのままの二人の位置で一度カーテンが開きます。そして、もう一度幕が開くと、ロベルトはあの感動した愛に満ちた表情。イリーナはいつものきれいな微笑みに戻っちゃっていたかな…








以下はこの日のカテコ写真です。遠くからでボケてます…撮影はamica。


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